• Yutaka NAGANO

【91】いかに「安定」させるか

おはようございます。


「素敵な商品、橋渡しします!」


NACKコンサルト代表の永野と申します。


いつもご来訪いただきまして、誠にありがとうございます。


昨日前までとは

内容ががらっと変わりますが、


今回は化粧品に関するお話です。

いかに「安定」させるかというタイトルで始まりましたが、


こういうタイトルであるということは、

化粧品は「不安定」な工業製品だということです。


勿論不安定と言いましても、

通常お使いいただく化粧品には、

斯様な「不安定な」化粧品は、

売られておりません。


もし売られていたら

たぶんとんでもないことになるでしょう(苦笑)。


そもそも化粧品(液状・クリーム状)というのは、

「混ぜ物」だということです。

様々な原料・成分を水や油などに溶かし込み、

クルクル回して(攪拌して)混ぜ合わせただけの

製品です。


本来は混ざり合わない原料や成分が、

いろいろな化学の働きによって

均一に混ざり合っているわけです。

それも微妙なバランスで。


ですから、

年月が経過しますと、

当然原料・成分は分離を始め、

5年も10年も放置しておれば、

製造当初とは

比べものにならない変化を遂げていると

いうことにもなります。


日本の化粧品ルールでは、

化粧品は製造後3年間、

品質を保証しなければなりませんから、

少なくともこの3年間の間に

原料・成分が分離、変質してしまわないように

しなければなりません。

(大概4-5年は分離しないように処方設計はされているようですが)


そのために、

内容物の「安定化」は

避けて通れない問題でもあります。


かつてベトナムの顧客からの依頼で、

四季(春夏秋冬)をテーマにしたシャンプーを作って欲しいとの

依頼がありました。


ベトナムでは、

北部のハノイでは四季がありますが、

南部のホーチミンシティには四季はなく、

常夏ということばがピッタリです。


依頼元のベトナムのお客様がハノイの会社だったので、

主にハノイベースで販売するとのことで、

それを考慮してサンプルを作製し、

現地での安定性の評価をお願いしました。


2ヶ月後、そのお客様から連絡が入り、

「シャンプー液が分離した、なんとかしてくれ」と(苦笑)。

お客様が急遽、ベトナム全土での販売計画に切り替えたため、

サンプルの半分がホーチミンシティへ流れました。


ホーチミンシティに置かれたサンプルの

全てにおいて、液の分離や濁りが発生(全滅)。

ハノイに置かれたサンプルは全く問題はなかったのですが・・・。


こういったことが起きてしまいます。

当初からベトナム全土で販売とお聞きしておれば、

それにあわせてサンプルも作られていたことでしょう。


安定性というのはこういうことなんです。

日本のメーカが日本国内で販売するときは、

日本の季節感はどのメーカも分かっているので、

問題はありません。


しかし、極論、

ロシア向けに製造された化粧品は、

シンガポールでは売れないということになるかもしれません。

(安定性の他に、成分の配合可否や配合量の上限などの問題もあります)


だから化粧品は難しい、

しかし、だから化粧品はおもしろい、

と筆者は思います。


本日もお読みくださり、誠に有難うございます。


お時間を取ってくださいましたことをた心より感謝申し上げます。


今日も素敵な一日に。


永野 拝


「豊かな美と健康のために」

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